「公式 Binance」でのBinance Futures(バイナンス先物)の中のUSDⓈ-M 先物とCOIN-M 先物の使い方、注文方法を紹介します。
USDⓈ-M 先物とCOIN-M 先物の特徴
・追証なし・・・ゼロカットシステム、損失は証拠金以上にはならない
・最大レバレッジ125倍・・・登録後60日未満のユーザーは最大20倍
USDⓈ-M 先物とCOIN-M 先物の違いについては
USDⓈ-M 先物
ステーブルコイン(USDTまたはBUSD)を証拠金にして行うレバレッジ取引
COIN-M 先物
暗号資産を証拠金にして行うレバレッジ取引
永久契約
有効期限なし、資金調達率有り
四半期契約
有効期限有り、資金調達率なし
有効期限のない永久契約は資金調達率によって現物価格に近付くように調整されるんだ
以上、バイナンス先物(USDⓈ-M 先物とCOIN-M 先物)の特徴の要点です。
それでは具体的にやり方、注文方法をUSDⓈ-M 先物の永久契約で見ていきましょう。
バイナンス先物(USDⓈ-M 先物とCOIN-M 先物)の取引画面に行くには
「デリバティブ→USDⓈ-M 先物又はCOIN-M 先物」と選択します、今回はUSDⓈ-M 先物を選択します。
バイナンス先物の取引画面の見方
①通貨ペアの選択・・・取引したい通貨ペアの種類を選びます
②資産・・・先物ウォレットの資産管理、振替
③オーダーブック、トレード・・・現在の注文板
④価格情報・・・価格、資金調達率、変動幅など
⑤チャート・・・チャートです
⑥注文タブ・・・注文の操作をします
⑦ポジション・・・ポジション、履歴が表示されます
それでは1つ1つ見ていきましょう。
通貨ペアの選択
「▽」で通貨ペアが表示されます。目的の通貨ペアを検索やジャンルで絞る事も出来ます。
主な通貨ペアの最高レバレッジ | |
BTCUSDT 永久 | 125倍 |
ETHUSDT 永久 | 100倍 |
BNBUSDT 永久 | 75倍 |
ADAUSDT 永久 | 75倍 |
XRPUSDT 永久 | 75倍 |
通貨ペア毎にレバレッジの最高倍率は異なります。
※永久・・・有効期限が無く、希望するだけいつまでもポジションを保持することができます
※四半期ごと(受渡)・・・有効期限が有り、有効期限になればポジションがクローズ(決済)されます
資産(先物ウォレットへの振替)
「資産」には先物ウォレットの資産状況が表示されています。
「フィアットと現物ウォレット」から「先物ウォレット」に証拠金用の資産を移動させるには
「振替」を選択して
「振替元→振替先」「コインの種類 枚数」を選択して、確認をクリックします。先物ウォレットに振替られます。
オーダーブックとトレード
オーダーブック、つまり現在出されているオーダー、注文が表示されています。
価格、サイズ(数量)それから合計(数量を足していったもの)がマーカーで表示されています。
またサイズ単位の幅を変える事で、大きめの価格幅での合計も見れます。
直近の強弱を測ることができますが、成行で大量の注文を出される可能性もあるので参考程度に見ておきましょう
トレードは直近の約定を表示しています。
価格、数量、時間それから買い約定なのか売り約定なのかを表示しています。
価格情報
24時間での価格変動、取引量などが表示されています。
資金調達率
資金調達率の見方は以下になります
ロング | ショート | |
資金調達率プラス | 支払う | 受け取る |
資金調達率マイナス | 受け取る | 支払う |
バイナンス先物の資金調達率のサイクルは以下になります
日本時間 | |
Binance | 1:00/9:00 /17:00 |
Bybit | 1:00/9:00 /17:00 |
前にも述べたように、有効期限のない永久の場合は先物価格と現物価格が放っておくとずれていく可能性があるので
資金調達率によって価格差を近づけています。
※なので期限のある四半期ごとには資金調達率がありません。
資金調達率の支払い又は受け取りは「取引履歴」の「入金手数料」で確認する事が出来ます。
チャート(時間足など)
チャートになります。時間足、インディケーターの表示などが出来ます。
①時間足の設定・・・1分足から月足まで表示する事が出来ます。
②インディケーター設定・・・様々なインディケーターを表示する事が出来ます。
③ポジションライン・・・保有しているポジション、オーダーのラインを表示する事が出来ます。
④全画面表示・・・チャートの表示を大きくする事が出来ます。
⑤複数チャート・・・4通貨ペアのチャートを表示する事が出来ます。
注文タブを操作して発注
注文を出してポジションを取る前に証拠金の設定を行いましょう。
注文タブを操作してオーダーを出します。
クロスマージンモードと分離証拠金モードの設定
注文タブを操作してオーダー出す訳ですが、まずは証拠金のモードを選択します。
「分離/クロス」部分をクリックすると選択タブが表示されます。
クロスマージンモードと分離証拠金モードの違い
クロスマージンモード
同一マージン資産の下でのすべてのクロスポジションは、同一資産のクロスマージン残高を共有しています。
清算された場合、お客様の資産のマージン残高と、その資産の下に残っている未決済ポジションは没収される可能性があります。
口座残高の全てを証拠金の担保とします。
分離証拠金モード
それぞれに割り当てられる証拠金の額を制限することで個別のポジションのリスクを管理しましょう。
あるポジションの証拠金率が100%に達したら、そのポジションは清算されます。
このモードで、証拠金の追加、削除を行うことが可能です。
ポジションに割り当てられた証拠金のみ担保とします。
クロスはロストカットラインが遠くなりますが、ロストカットされた場合には残高が0(追証なし)になります。
分離はロストカットされた場合はそのポジション毎の証拠金が0(追証なし)になります、リスクは限定されます。
分離の方がよりリスクをコントロール出来ますが、クロス・分離いずれにせよストップロスオーダー(損切り指値)を出しておけばリスクコントロールは出来るとも言えます。
分離証拠金モードの証拠金の追加機能
以下はバイナンス先物のUSDⓈ-Mで分離証拠金モードでのポジションです。
「証拠金取引用ウォレット」をクリックすると分離証拠金モードでは証拠金の追加などの調整を行う事が出来ます。
証拠金調整タブには、証拠金の追加数量・現在の証拠金・最大追加可能金額・追加後の推定生産価格などの機能があります。
ポジションを取った後に、証拠金の追加などを検討する場合に使用できます。
レバレッジの選択
レバレッジの選択を行います。
レバレッジの変更は注文タブから行います。
最大レバレッジは125倍ですが、通貨ペア毎に異なります。
主な通貨ペアの最高レバレッジ | |
BTCUSDT 永久 | 125倍 |
ETHUSDT 永久 | 100倍 |
BNBUSDT 永久 | 75倍 |
ADAUSDT 永久 | 75倍 |
XRPUSDT 永久 | 75倍 |
注文方法、買い方・売り方
バイナンス先物の注文方法は基本の「成行」「指値」の他にもいくつかあります。
自分の投資方法、相場状況に応じて使いましょう。
成行注文
成行注文は価格を設定せずに売買の注文を出し、注文発注時の価格で約定します。
即座にポジションを保有したい場合に使用する注文方法です。
指値注文
指値注文は価格を設定して売買の注文を出し、指値の価格に到達した場合に約定します。
狙った価格で売買したい場合に使用する注文方法です。
ストップマーケット(成行)注文
指定した価格(ストップ価格)になったら成行注文が発動、出される注文方法です。
①価格がストップ価格になる②成行注文が発動する、仕組みとしては2段階の注文方法です。
ストップリミット(指値)注文
指定した価格(ストップ価格)になったら指値注文が発動、出される注文方法です。
①価格がストップ価格になる②指値注文が発動する、仕組みとしては2段階の注文方法です。
ストップリミットの注意点としてはストップ価格と指値注文の価格をズラしておかないと一方通行で価格が進むと約定しない可能性があります。
実際に注文を出す
それでは以下の条件で
・USDⓈ-M 先物
・分離証拠金モード
・レバレッジ10倍
・サイズ 0.01BTC
・指値(ショート)
注文を出してみましょう。
レバレッジの選択と証拠金
そもそもレバレッジとは資金効果があります、ということになります。
例えば本来、ポジションを取るのに100万円必要だが、しかし1万円だけの保証金で良い、つまり100倍の資金効果があるということになります。
上記の2つの注文画面の青い枠の手数料の部分がこのポジションを実行するのに必要な証拠金です。
ポジションサイズが両方とも0.01BTCなのに必要な証拠金がレバレッジ10倍とレバレッジ20倍では違う事がわかります。
これは資金効果がレバレッジ20倍の方があるからです。
レバレッジを変更すると青い枠の手数料(必要な証拠金)が変動するのがわかるはずです。
ポジションサイズが同じ場合は、レバレッジを高くするほど資金効果があるので、必要な証拠金が減少します。
バイナンス先物計算機の利用
バイナンス先物計算機を利用する事で値動きの損益の目安を把握する事が出来ます。
指値22000ドル、サイズ0.01BTCで21000ドルで利確した場合、1000ドルの値動きで10USDT程度の利益になることがわかります。
逆に動けば10USDT程度の損失です。
ビットコインの値動き | |||
ポジションサイズ | 100ドル | 1000ドル | 10000ドル |
100BTC | 10000ドル | 100000ドル | 1000000ドル |
10BTC | 1000ドル | 10000ドル | 100000ドル |
1BTC | 100ドル | 1000ドル | 10000ドル |
0.1BTC | 10ドル | 100ドル | 1000ドル |
0.01BTC | 1ドル | 10ドル | 100ドル |
当たり前ですが、ポジションサイズ1BTCでビットコインが100ドル動けば、100ドルの損益です。
ポジションサイズ1BTCでビットコインが1000ドル動けば、1000ドルルの損益、10000ドル動けば10000ドルの損益になります。
バイナンス先物のポジションとロスカットライン
・22000ドルで0.01BTCショート
・22.29ドル(=(エントリー価格22000 ー マーク価格19770.31)×0.01BTC)の差益
証拠金を追加することにより
ロスカットラインを変動させる事も出来ます。
維持証拠金など
最小トレード金額、維持証拠金率、維持証拠金の計算については以下を参考にしてください。
ポジション(注文履歴・取引履歴)
ポジションの状況などが表示されます。以下、具体的なポジションを見てみると
・BTCUSDT永久(5倍) ショート
・サイズ 0.001 BTC
・エントリー価格 20200ドル
・マーク価格(現在価格) 20397.22ドル
・清算価格(ロストカット価格) 28166.07
・証拠金率 1.04%
・証拠金取引用ウォレット 8.08ドル
・PNL(ROE %) -0.20 USDT
要するに、このポジションは
PNL | |
20200ー20397.22×0.001 | -0.20USDT |
エントリー価格から197.22ドル(=20200ー20397.22)逆行してて、損益はマイナス0.20 USDT
という事になります。
そのほかの情報としては、以下になります。
ポジション | 保有しているポジション |
オープンオーダー | 約定していない注文 |
注文履歴 | 注文の履歴 |
トレード履歴 | トレードの履歴 |
取引履歴 | 手数料、資金調達率を含む資産の増減履歴 |
資産 | 先物ウォレットの資産状況 |
以上、レバレッジ最大125倍、追証なし(ゼロカット)の公式 Binanceの先物トレード画面の基本的な説明になります。
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